キングオブ・オカルト・アクセサリー!!「Sound Accelerator」
スピーカーに取り付ける特許付きのミニブラックボックス
AUDIO-LABO Inc. のSound AcceLerator(スピーカー用音質改善アクセサリー)
片チャンネル80cm×65cm(床面積)という超省スペースに収まる、長らく愛用している エール音響4ウェイホーンスピーカーシステムだが、当方は都内のマンション暮らしであり、さすがにスペース的にオールホーンとはいかず、低音は オーディオノート社製 2001-38Wウーハーを桜材の特注ボックスに収めた密閉型を使用している。低音用ホーンだとスロート長が5メートルとか、とんでもないシステムになります。それを実現されている先達・猛者は、時々オーディオ雑誌で紹介されています。(ここでいうオールホーンシステムとは、低音部まですべてホーンドライバで鳴らすシステムであり、大口径コーン型スピーカーを使った、ALTEC型のフロントロード・ホーンシステムはこれには当たりません)
ホーンスピーカーを使ったシステムの低音部がコーン型スピーカーであることの最大の欠点は、高能率のホーンドライバとくらべて能率がかなり低いこと。良質なホーンドライバの能率は120db以上あります。38センチのウーハーユニットの能率は90dbぐらいですから、ホーンドライバの能率とは30dbくらいの差があり、マルチチャンネルでの調整が難しくなります。そしてもう一つは、ホーンスピーカーの音のキレが再現できないことによる繋がりの悪さです。ホーンドライバーを使ったスピーカーの音の鮮度・キレは、一度味わったら止められない魅力があります。それに繋がったコーンスピーカーの低音はどうしても重たい響きになります。
しかし Audio-Labo Inc.の サウンド・アクセラレーターは、幸い?なことに樹脂でモールドされており、中を覗き見ることができない作りになっている。「日米特許取得済み」とのことで、原理はちゃんとしているらしい。ただし、素材や仕組みが開示されておらずブラックボックスであることに変わりはなく、当方の基準では「オカルト・アクセサリー」にあたります。
ちなみに、中身を見ちゃった「リアル●●●●プロセッサー」の方は、「逆起電力の影響を緩和する」というのが宣伝文句でした。これもなんだかよく分からない。
厚みを増やしたマッチ箱くらいの小さな樹脂製の黒い本体から三本のリード線が出ている。このうちの黄色の2本をスピーカーユニットの+ー端子に、黒い1本をユニットフレームなどに取り付けます。私は オーディオオート製38センチウーハー 2001-38Wの巨大なマグネット外周に銅箔を貼り付け、黒色リード線をハンダ付け、本体はマジックテープでフレームに貼り付けました。
ちなみにボックスに入っているテトラ状の物体は 芦沢式吸音レゾネーターといって、スピーカーボックスに充填して吸音効果があるというもの。30年くらい前にオーディオアクセサリー誌などで紹介され、製品として販売もされていました。小型スピーカー用の小さなテトラ形状のタイプと、大型スピーカーボックス用には角柱型のがありました。当方は銀座伊東屋で仕入れた、強い繊維を練り込んだ非常にコシの強い和紙でテトラ形状のを自作しました。低音域の吸音には特に効果的なようで、ずっと使い続けています。
当方の低音ボックスは密閉型ですが、低音楽器が鳴るとボックスの後方に無駄な重低音が溜まっています。その無駄な低音がかなり減りました。このことが再生音全体に好影響をもたらします。出力レベルを上げなくても、音楽の魅力や演奏の素晴らしさがきちんと伝わってきます。低音楽器のスピード感が上がった感じ。
どんなにうまくチューニングされたとはいえ、バスレフポートを備えたスピーカーは共鳴音をともなった低音が出ているわけで、楽器の音じゃない低音が聴こえています。この サウンド・アクセラレーターを装着すると、典型的なバスレフのブーミーな低音がキュッとタイトな本来の楽器の低音に近づくと思います。中高音部については、使用していないので発言できませんが、 サウンド・アクセレーターは市販のスピーカーシステムの、ユニット全部に取り付けて使用することを前提にしているようです。(もちろんそのほうが儲かりますね!)
また Audio-Labo Inc.サイトによれば、大型ホーンドライバなどにも効果的とのこと。 エール音響のホーンドライバにも取りつけたら、さらに効果があるかも。
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